大阪証券取引所ビルアトリウムにおいて、大阪府が所蔵する美術作品「大阪府20世紀美術コレクション」の中から厳選された絵画作品を展示いたします。
大阪証券取引所ビルは、大阪の金融街である北浜のシンボル的存在であり、金融関係者やその歴史的建物の見学者等、多くの方々が集う施設です。
本展示は、2025年大阪・関西万博への来場等のために来阪者が増加しているこの機会をとらえ、府民や国内外からの来阪者に鑑賞機会を提供するとともに、アートによる都市魅力の向上と、大阪の更なる活性化に資することを目的として実施されます。
ぜひ、この機会に大阪証券取引所ビルを訪れ、アートに触れてみてください!
■展示概要
1.展示場所
大阪証券取引所ビル 1階 アトリウム(大阪市中央区北浜1-8-16)
2.アクセス
大阪メトロ堺筋線、京阪本線「北浜」駅直結徒歩1分
大阪メトロ御堂筋線、京阪本線「淀屋橋」駅地下道直結徒歩7分
京阪中之島線「なにわ橋」駅徒歩4分
3.展示作品
作家名:津高 和一
作品名:《気圏》 / 製作年:1979年
作品名:《向》 / 製作年:1987年
作品名:《座標》 / 製作年:1979年
※大阪バーチャル美術館(https://www.enoco.jp/)参照
4.展示期間
2025年7月9日(水)から2025年11月30日(日) [予定]
■大阪府20世紀美術コレクションについて
大阪府では、関西を拠点に戦後日本の美術界で活躍した現代美術作家の絵画や版画、彫刻、写真等の作品、約7,900点を大阪府20世紀美術コレクション」とし、収蔵しています。これらの作品を府内各地に展示するとともに、バーチャル空間で作品鑑賞等が行える「大阪バーチャル美術館」を運営するなど、府民や国内外からの来阪者に対して、コレクションの鑑賞機会を提供しています。
■作家紹介
津高 和一 / Waichi TSUTAKA
大阪市に生まれたが、すぐに武庫郡(現在の西宮市)の養子となる。戦前、シュルレアリスム系の現代詩人として出発したが、言論弾圧にあって絵画を描くようになり、大阪中之島洋画研究所に通って絵を学ぶ。戦後は「行動美術展」を中心に作品を発表、初期の具象絵画の時期を経て、 次第に線描のフォルムを主体とした抽象的な作品へと移行する。
1950年には太い楳と序塗りによる抽象作品が中心となり、1952年には完全な抽象作品に達する。1960年代にはカリグラフィックな叙情的抽象に移り、1970年代は簡潔な色面と線描による平面的な表現へと変わっている。それらの作品の根底に流れているのは、詩人としての感性とエスプリによる表現であったといえる。
「現代日本美術展」「日本国際美術展」「サンパウロ・ビエンナーレ展」「グッケンハイム賞国際展」をはじめとして、アメリカやヨーロッパでの国際展に出品し、抽象系を代表する日本現代美術の画家として活躍した。1965年「西宮市民文化賞」、1967年「兵庫県文化賞」を受賞。’68年からは大阪芸術大学教授をつとめ、1986年には「大阪芸術賞」を受賞している。
1993年には、国立国際美術館と大阪府の主催で「津高和一展」を機に絵画作品90点を収集した。
1995年1月17日未明、兵庫県南部を襲い、5,000名を越す死亡者を出した阪神淡路大震災に遭い、古い農家を改造した自宅倒壊の下敷きとなって夫妻とも没する。
(出展:大阪バーチャル美術館/大阪府)津高 和一 | OSAKA VIRTUAL ART MUSEUM